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ゆるゆるOblivion

Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます

英雄の条件~第4話

○英雄(ヒーロー)の条件○

第4話



Miaが早朝の予期せぬ客人の訪問を受けてから一週間ほど過ぎたある日のこと。


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Anvil近くの平原でMiaとChevが戦闘訓練を行っていると、ローブ姿の女性が遠くからこちらへやってくるのが見えた。

Claudiaだ。

彼女は草むらを歩き辛そうにローブの裾を捲し上げながらやってくると、2人から少し離れた場所で立ち止まった。
2人も同じように動きを止め、釈然としない様子で首を傾げている。

「・・・Claudiaさん、よくここがわかりましたね・・・」

誰にもここで練習をしているなどと話したことはないし、いつも同じ場所でやっているわけではない。
今日はたまたまここにいる、それだけなのに、彼女は何の迷いも無く真っ直ぐここに現れたことが、Miaにとっては不可解でしかなかった。

「魔法を使える者ならば、当然のことです」

彼女はさも当たり前のようにそう答えた。

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「なんだ、知り合いか?こんな所まで来るってことは、急用か?」

Chevは汗を拭いながら、初対面の女性を興味深げに見つめている。
顔はそこそこだが、性格がキツそうだ。
可愛げの無い女はタイプじゃないなー、などと勝手なことを想像していた。



「!?」

彼の姿を見た瞬間、Claudiaは頬を真っ赤に染めながら顔を背けた。
かなりあせっているようだ。

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「は、は、裸ではありませんか!なんとはしたない!汚らわしい!」


声を裏返しながら彼女はキーキー騒いでいる。
彼は自分に向けられた言葉に対して思わず耳を疑った。


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「はしたない?!毛皮らし~い?!」

「違うわよ、汚らわしいよ」

「俺のどこが汚いっていうんだよ」

「汗臭いってことじゃないの?」


2人がぶつぶつ話していると、彼女が声を上擦らせながら自分の言い分を説明した。

「・・・殿方の裸に接する機会が、いえ、目にする機会がないもので・・・。
あの、服を着ていただけます?
このままでは、後を向いたままお話するしか・・・」


つまり、男性の裸に免疫がないということだ。
恥ずかしくて見ることさえ出来ないというのだ。


「・・・意外にウブなんですね・・・」


Miaは戦士ギルドに入ってからは日常的に上半身裸でうろつくような連中と寝食を共にしているので、今更そんなものを見ても何も感じない。
素っ裸でいられたって、おそらく笑って済ませてしまうだろう。

なので、頬を赤らめているClaudiaが純情可憐な少女のように思え、
実際には自分よりも年上だろうがこの時ばかりはとても幼く可愛いと感じてしまい、
思わず表情をほころばせてしまった。

それが気に障ったのか、Claudiaはキッと彼女を睨みつけた。

「侮辱は許しませんよ!」

「勘違いしないで下さい、可愛いなーって思っただけなんですから」

Miaは困ったように苦笑した。
扱いの難しい人だなと思うと同時に、なんとなく彼女の傾向がわかったような気がした。


「ギャーギャー騒ぐなよ、着りゃいいんだろ?今着るから、ちょっと待ってろよ」


呆れたような口調で言い放つと、彼はその辺に放っておいた上着を探すため、草むらを漁った。

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着替えている後姿をClaudiaはチラっと盗み見する。
見慣れていないだけで、実際には興味がある。
というか、とても興味があるのだ。

彼の隆々とした筋骨逞しい背中は、彫刻にあるような歴史上の猛者のような風格があった。
あまりにも素晴らしいその肉体に、彼女は目を奪われる。
そして、もう何年もの間忘れてしまっていた感情が湧き上がってくるのを感じた。
胸の奥がキュっと何かにつままれたような、せつない気持ちになったのだ。

ぽやんとその姿に見惚れていると、着替え終わった彼が”これでいいか?”と言いたげに両手を広げた。


「・・・全く・・・、目の毒です・・・」


Claudiaは自分の気持ちとは裏腹の言葉を口にしながら目を伏せた。

「満足頂けた様で」

彼は額の汗を拭いながら疲れたように息をついた。

Claudiaはいつものように蔑んだ瞳をMiaに向けると、どうしてここへ来たのか、訳を話した。
彼女はArch-MageであるMiaの力を確認するためにわざわざ足を運んできたという。
それはあの忌々しい早朝に2人の間で交わされた紛れも無い約束だった。

「・・・見せて下さるかしら?」

「別にかまいませんよ」


2人の会話中、Chevは自分が恐ろしく場違いだとずっと感じており、居辛くてたまらなかった。

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区切りがついた段階で彼がここぞとばかりに口を挟んだ。

「俺は帰るぜ。いいよな?」

「ああ、ごめんなさい、どうもお疲れ様。また明後日ね」


彼は去り際にMiaの耳元で小さな声で囁いた。


「キツそうな姉ちゃんだな。負けんなよ」


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Miaは苦笑しながらもウインクをして彼を見送った。



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