ゆるゆるOblivion
Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます
英雄の条件~第7話
○英雄(ヒーロー)の条件○
第7話
師匠であるVarel Morvaynが寝静まると、Richardはこっそり店を抜け出し戦士ギルドの鍛冶場へと足を運ぶ日々を続けていた。

昼間の内でも暇を見つけてはMiaに頼まれた武器類の修理に精を出しているのだが、別に秘密にする必要はどこにもないのに、彼はずっとマイスター(彼はVarel Morvaynのことを敬意を込めてそう呼んでいる)に見つからないようこっそり行動していた。
悪いことをしているわけではないのに、なんとなくマイスターのことを裏切っているような気がする。
そんなやましい自分の行動を、どうしても素直に打ち明けることができなかった。

そんなことから、ほぼ毎日のように寝る時間を惜しんでは泥棒のようにこそこそと店を出ては帰ってくることを繰り返していた。

おかげで修理の方は順調に進んでいる。
しかし、毎日物凄い量の鉄を叩いているため、見る見るうちに両手の平の皮膚が豆だらけのタコだらけになってしまった。
皮膚は剥けて赤く腫れあがってしまい、ハンマーを握る手にも痛さで力が入り辛い。
さすがに彼は掌(てのひら)の痛みに耐えきれなくなり、早々に仕事を切り上げ店に戻ることにした。

何かこの痛みを和らげてくれる様な薬はないかと引き出しの中を探してみたが、
残念なことに思っていたような物は見つからなかった。

仕方なく彼は水で冷やしたタオルで両手を覆い、明日雑貨店にでも行って塗り薬を買ってこようと思いながら、足音を立てないよう自室へと戻った。
今日はあまり仕事が進まなかった。
明日はこの分を取り戻さなければ・・・
などと考えながら靴を脱ぎ、ベッドへ横になろうとした。
連日のように寝不足気味の顔を晒してしまうと、さすがのマイスターにも感付かれてしまう。

蝋燭の明かりを消そうと身を捩ると、その横に見慣れない小瓶がちょこんと控えめに佇んでいた。

それは小さな入れ物だった。
蓋を開けてみると、中には黄色いクリーム状のものが入っていた。
馬油だった。
彼はそれを手にしながら、どうしてこれがここに置いてあるのかわからず、軽いパニックに陥った。

どう転んでも、マイスターが置いていったとしか考えられない。
彼は恐怖を感じた。
マイスターは何も言わないが、お前の行動はお見通しだよとでも言いたげだった。
しかしその恐怖はすぐに消え去った。
すべてを知っている筈なのにそんな素振りは微塵も見せず、全く口出しも干渉もしない。
それどころか、掌を痛めている弟子の事を思い、さり気無く軟膏を置いておく。
Richardは胸が一杯になった。
寝ているマイスターを抱き起こして、溢れんばかりの今のこの気持ちを伝えたい。

自分は彼に認められていないとばかり思っていたが、そうではなかった。
自分が彼の愛情に気付いていないだけだったのだ。
彼に少しでも疑念を抱いた自分があまりにも浅墓で恥ずかしい。

Richardはかろうじて泣くことはこらえたが、鼻水だけは止めることは出来なかった。
彼はベッドサイドに腰を降ろすと、鼻をすすりながら赤く腫れた掌に馴染ませるよう軟膏を摺り塗った。
-つづく-
第7話
師匠であるVarel Morvaynが寝静まると、Richardはこっそり店を抜け出し戦士ギルドの鍛冶場へと足を運ぶ日々を続けていた。

昼間の内でも暇を見つけてはMiaに頼まれた武器類の修理に精を出しているのだが、別に秘密にする必要はどこにもないのに、彼はずっとマイスター(彼はVarel Morvaynのことを敬意を込めてそう呼んでいる)に見つからないようこっそり行動していた。
悪いことをしているわけではないのに、なんとなくマイスターのことを裏切っているような気がする。
そんなやましい自分の行動を、どうしても素直に打ち明けることができなかった。

そんなことから、ほぼ毎日のように寝る時間を惜しんでは泥棒のようにこそこそと店を出ては帰ってくることを繰り返していた。

おかげで修理の方は順調に進んでいる。
しかし、毎日物凄い量の鉄を叩いているため、見る見るうちに両手の平の皮膚が豆だらけのタコだらけになってしまった。
皮膚は剥けて赤く腫れあがってしまい、ハンマーを握る手にも痛さで力が入り辛い。
さすがに彼は掌(てのひら)の痛みに耐えきれなくなり、早々に仕事を切り上げ店に戻ることにした。

何かこの痛みを和らげてくれる様な薬はないかと引き出しの中を探してみたが、
残念なことに思っていたような物は見つからなかった。

仕方なく彼は水で冷やしたタオルで両手を覆い、明日雑貨店にでも行って塗り薬を買ってこようと思いながら、足音を立てないよう自室へと戻った。
今日はあまり仕事が進まなかった。
明日はこの分を取り戻さなければ・・・
などと考えながら靴を脱ぎ、ベッドへ横になろうとした。
連日のように寝不足気味の顔を晒してしまうと、さすがのマイスターにも感付かれてしまう。

蝋燭の明かりを消そうと身を捩ると、その横に見慣れない小瓶がちょこんと控えめに佇んでいた。

それは小さな入れ物だった。
蓋を開けてみると、中には黄色いクリーム状のものが入っていた。
馬油だった。
彼はそれを手にしながら、どうしてこれがここに置いてあるのかわからず、軽いパニックに陥った。

どう転んでも、マイスターが置いていったとしか考えられない。
彼は恐怖を感じた。
マイスターは何も言わないが、お前の行動はお見通しだよとでも言いたげだった。
しかしその恐怖はすぐに消え去った。
すべてを知っている筈なのにそんな素振りは微塵も見せず、全く口出しも干渉もしない。
それどころか、掌を痛めている弟子の事を思い、さり気無く軟膏を置いておく。
Richardは胸が一杯になった。
寝ているマイスターを抱き起こして、溢れんばかりの今のこの気持ちを伝えたい。

自分は彼に認められていないとばかり思っていたが、そうではなかった。
自分が彼の愛情に気付いていないだけだったのだ。
彼に少しでも疑念を抱いた自分があまりにも浅墓で恥ずかしい。

Richardはかろうじて泣くことはこらえたが、鼻水だけは止めることは出来なかった。
彼はベッドサイドに腰を降ろすと、鼻をすすりながら赤く腫れた掌に馴染ませるよう軟膏を摺り塗った。
-つづく-
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軟膏が入ってそうな入れ物が見つからなかったのでポーションの瓶にしちゃいましたが・・・、
ちょっと無理がありますよね?^^;
使いづらそうだな・・・。
「set body」などを使っていないので、うちは脱ぐと皆結構なマッチョでございます。
Richardのような美男子系の方がマッチョだとかなり違和感がありますね><
あと、Varel Morvaynさんちには他人が寝れるような部屋がないので、Richardの自室は「Shezries Towns 2.1」の<Haven Bay>にある自宅にできる家の一室で撮影しております。
素敵なお家でございますのよ。
軟膏が入ってそうな入れ物が見つからなかったのでポーションの瓶にしちゃいましたが・・・、
ちょっと無理がありますよね?^^;
使いづらそうだな・・・。
「set body」などを使っていないので、うちは脱ぐと皆結構なマッチョでございます。
Richardのような美男子系の方がマッチョだとかなり違和感がありますね><
あと、Varel Morvaynさんちには他人が寝れるような部屋がないので、Richardの自室は「Shezries Towns 2.1」の<Haven Bay>にある自宅にできる家の一室で撮影しております。
素敵なお家でございますのよ。