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ゆるゆるOblivion

Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます

羞恥心無き乙女

おっさんは地下にあるプールにやってきた。

そういえばMiaはどこへ行ったのだろう?
姿が見当たらないので大方狐とでも遊んでいるのだろうな・・・と、軽く考えていた。
特に用がある訳でもないので、放っておいてもかまわないだろう。
服を脱ぎ適当にベンチの上に置くと、プールへの階段をゆっくり降りて行った。

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Houseの家の良い所は沢山あるが、このプールは格別だった。
プールや風呂付の家というのは珍しいので、とても重宝している。

おっさんは胸の辺りまで浸かると、両手で水をすくい顔を洗った。
とても気持ちが良い。
美しい蝶が舞い、色調豊かな花々が水面に浮かんでいる。
体や脳の疲れがみるみる内にとれていくような気がした。


ブクブクブク・・・・


おっさんの手前に細かい泡が湧き立つ。

「・・・・?」


底から徐々に黒い影が現れ、何かが浮かんできた。


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プカァ・・・・


赤いクラゲのようにも見えた。
が、


それはMiaの頭だった。


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Miaがえへへと笑いながら浮かび上がってきたのだ。



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おっさんの悲鳴がこだまする。


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「な、な、な、なっ・・・・!!!!」
「なにをしてるんだ君は!!!」

マジでびびったのか、瞳孔が開き気味のおっさん。

「二分間も潜れたのよ!凄いと思わない?」

実は何分間水中に潜ってられるかチャレンジしていたのだ。
満足そうに息をついている。

「いや、凄いけど・・・」

あまりにもくだらなすぎて言葉をなくすおっさん。
彼女のやることは全くもって訳ワカメ 訳がわからない。
あきれるのと同時に、物凄い脱力感に襲われた。

彼女はじーっとおっさんの上半身を見つめていた。
そういえば、あまり彼の裸を見たことがない。
顔に似合わず筋肉質だったことがとても意外だった。
もっとガリガリで細い身体つきだとばかり思っていたからだ。
そして、思い出したようにデレデレといやらしい笑みを浮かべ始めた。

「えへへへ・・・見ちゃったよー、おっさん☆」

頬がちょっぴり紅潮している。
理由はわからないが彼女は喜んでいるようだ。

「うん?何をだ??」

「おっさんの、ち○こ。やー!もー!キャッハー!☆」キャーキャー
「結構良い体してるよね」ニヤニヤ

「!?」

アホみたいな出来事に遭遇してしまったので、自分が今どういう状況にいるのかすっかり忘れていた。
そういえば、全裸だった。


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「女性がそんなはしたない言葉を使うんじゃない!」
「いるってわかってたら入らなかったぞ?!まったく・・・!」

おっさんはあせってプールから出ようとした。
それを腕を掴んで必死に食い止めようとするMia。

「あわわ、なんで出ちゃうのよ~!来たばっかりじゃない!」

「一緒に入れるわけないだろうが!アホか君は!」

「なんでー?」

「お互い裸だぞ!?」
「間違いがあったらどうするんだ?!」

「別にかまわないわよ^^」

ニコニコ微笑むMia。
おっさんはその言動でさらに頭がパニックになった。
思ってもいない返答が返ってきたからだ。

「頭沸いてるのか?トチ狂ってるとしか思えん!本当にそうなったら困るのは君なんだぞ!?」

「そんなことないわよ。なんなら、試してみる?」

Miaが背後から抱きつこうとした。
思わず腕を振り払い、離れるおっさん。

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「馬鹿なことは止せっ。大人をからかうんじゃない」

おっさんは顔を少し赤くしながらムっとした表情で言い放った。


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「ふふっ。やっぱりね、困るのはあなたなのよね」
「人のせいにしないでほしいわ」

「・・・・・っ」

図星だった。
彼はとても動揺していたが、彼女の方は普段と変わらないようだ。
何故、自分だけがこんなにあたふたしているのか、理解出来なかった。
それと同時に、こんな小娘相手に冷静さを失い慌てふためいている自分が馬鹿馬鹿しく思えてきた。
女性経験は自慢ではないが豊富なのに。


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「・・・べ、別に私は困らんよ」

「そう?」

Miaは相変わらず楽しそうに笑っていた。
動揺して目が泳いでいるおっさんの姿が面白くて仕方ないのだ。
普段とのギャップが激しすぎて、これはいいネタになるな~と、心の奥底で思っていた。

「そんなこと言って、全然私の方を見ないじゃない。恥ずかしいの?」

「恥ずかしいとか、そういう問題じゃないだろう。」

嫁入り前の若い女性の裸を見るわけにもいかない。
しかも一応上司だし。
おっさんは礼節を重んじる傾向にある人物だ。


「あ、そうだ。良い機会だからお願いしちゃおうかな」
「あのね、おっさんにお願いがあるんだけど・・・」

「今じゃなきゃ駄目なのか?後でじゃ駄目なのか?」

早くこの場から立ち去りたい。
こんな無防備なままの姿でいたくなかった。

「今じゃなきゃ駄目なのよ」
「あのね、私・・・自分の体に自信がないの・・・・」

声の調子が変わった。
彼女は恥ずかしそうに少し俯いた。

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「毎日戦ってばかりでしょ?筋肉ばっかりついちゃって、とてもじゃないけど女の子の体型には見えないの・・・」
「男の人って、スレンダーでおっぱいが大きくて、しなやかな身体つきの女性が好きなんでしょ?」

彼女は自分の腹筋を触ってハァ・・・と息をついた。

「私のは男の子みたいで、彼氏ができても、とても見せれないわ・・・」しょぼん

彼女は真剣に自分の体型について悩んでいるようだった。



「おっさんは女性経験豊富なんでしょ?」

「なんでそう思うんだ?」

「Modrynから聞いたの」

おっさんは目頭を押さえうな垂れた。
全く、余計なことを・・・と苦々しく思った。

「だから、女性の裸は見慣れてるわよね?」
「ねぇ・・・、私のはどう・・・?やっぱり男の子みたいかしら・・・?」

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自信なさ気に怖々と聞いてみた。
おっさんは微動だにしない。

「お願い、見て欲しいのよ。あなたの目なら確かでしょ?」

「そういうことは、私ではなく、女友達とかに聞くんだ」

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「だって、女の友達ってマゾーガちゃんしかいないんだもん・・・」
「彼女はきっと、もっと筋肉と脂肪をつけて肉感的になれって言うわ。参考にならないわよ・・・」

Orkの彼女なら確かにそう言いそうだ。


「・・・・見たら見たで、後で怒ったりしないか?」

「どうして怒るのよ。こっちが頼んでるのよ?感謝はするけど、怒ったりなんてしないわ」

「本当か?後で嘘でしたー、とか言わないか?」

「言わないわよっ。もうー!こんなに頼んでるのにー><」

ちょっと泣きそうになっている。

「・・・・おかしなお願いをしてるって事はわかってるよな・・・?」

「わかってるわよ・・・」
「他に頼める人がいたら、あなたにこんな事言わないわ・・・」ショボン


おっさんはあきらめて腹をくくることにした。
いつも通りの冷静な顔つきに戻ると、ジィッ・・・と彼女の体を見つめた。

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さすがに恥ずかしいのか、Miaはちょっとドキドキしていた。

「・・・・ど、どうかな・・・・」

おっさんは何も言わない。

「や、やっぱり、ヤバイかな・・・。女性の体とは思えないよね・・・」

何も言ってくれないので不安になり、悪い考えばかりが浮かんでしまう。

「そんなことはない。」
「確かに筋肉は普通の女性よりついているかもしれんが、気にするほどじゃない」

彼女があそこまで言うからには余程のことなのだろうな、と思っていたが、そうではなかった。
どうやら彼女の思い込みのようだ。

「ちゃんと女性としての滑らかさとしなやかさを兼ね備えているよ」
「心配するな、どこも男の子になんか見えないよ。」

「・・・本当?」

「本当だ。」


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彼女の裸体を眺める機会は今までなかった。
こうして見ると、普段見えない女性らしさが垣間見えて新鮮だった。


「・・・・・君は意外と美しい女性なのだな」


Miaの顔が真っ赤になった。

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「羞恥心さえあれば、もっと素敵な女性になれただろうに・・・」
「残念だ」



俯いて落ち込んでいるMia。

「・・・こんなんじゃ、Hassildor伯爵に気に入ってもらえないかな・・・」

彼女はSkingradの領主、Hassildor伯爵に密かに恋心を抱いていた。
ほとんど顔を合わせた事はないのだが。

「伯爵の趣味は私にはわからない。案外、好みかもしれないだろ?」

「そうかしら・・・・」

暗い表情をしている。
彼女なりになんとかしようと努力しているのかもしれない。
あまりこういう状態の彼女を見たことがないので、いたたまれなくなってきてしまった。
それと同時に、普通の年頃の若い女性と同じような悩みを持っている事を知り、少し安心した。

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おっさんはMiaの頭を優しく撫で、慰めるよう声を掛けた。

「大丈夫だ。もっと自信を持て」

彼が珍しく優しい。
どうやら元気付けてくれてるようだ。
Miaは彼の気遣いが嬉しくなり、釣られて微笑んだ。

「うん」

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おっさんは普段気難しいが、根は優しくて良い人だということを彼女はわかっている。
だからこそ、一番信頼しており、唯一心を許す相手でもあったのだ。


ギィ・・・


突然、扉が開き梯子を誰かが降りてきた。
びっくりしてそちらを向くと、バツが悪そうにChevが立っていた。

「おっさんの悲鳴が聞こえたんだが、大丈夫か?・・・・って、あ」

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裸で向き合っている二人の姿が目に飛び込んできた。
固まる三人。
気まずい空気が漂う。


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「・・・な、なんだよ、そうならそうと言ってくれよ。悪かったな」



Chevはそそくさと退散した。


おっさんは壁に向かってブツブツ何か言っている。

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「誤解された。完全に誤解された。」ブツブツブツ・・・



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