fc2ブログ

ゆるゆるOblivion

Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます

誤解

-錬金術研究室-


cak203


おっさんが水浴びから戻ると、部屋にはChevの姿しかなかった。
彼は椅子に腰掛けて酒を飲んでいた。

「奴はどこ行った?」

「Houseならワインを取りに行ったぜ。」

「そうか」

おっさんは先程自分で書いた書類をおもむろに手にすると、もう一度見直し始めた。

cak204




「・・・・・」

cak205

Chevはおっさんの挙動を暫く観察した後、ポツリと言った。

「あんた、案外隅におけねーな」


「ん?」

不思議そうにおっさんがこちらを見た。
何を言われたのかよくわからなかったのだ。

「あんな若い子口説き落とすなんて、年の割にはやるじゃねーか。恐れ入ったぜ」

どうやらMiaとデキていると思っているようだ。
無理も無い。
ついさっき、そうとしか思えないシチュエーションに遭遇してしまったのだから。

cak206


「完全に誤解だ。私と彼女はそういった関係ではない」

「うん?そうなのか?俺にはそういう風にしか見えなかったけどなー」


cak207

「話せば長くなるから説明はせんが、とにかく、勘違いしないでもらいたい」

「それは無理な話だよな」

Chevは意味ありげに笑っていた。

「いいじゃねーか。デキてるってことにしとけばよ。別に困らんだろ?」

「まあ、風評は気にしないタチだが・・・」
「彼女が可哀想だろう」

自分のことはさておき、若い彼女はそういった話題に敏感かもしれない。
矢面に立たされた時迷惑するのは彼女の方だろうと思い、おっさんは気を使った。

cak208

「そんなこたぁないだろー。あちらさんの方が満更でもねーって感じじゃねーか?」
「あんた慕われてるみたいだからな」

確かにMiaはおっさんに懐いてはいるが、そういった感情は微塵も持ってない筈だ。
というか、彼女には他に意中の相手がいることを知っているので、そんなこと考えたこともなかった。

「光栄だね」

どうでもよさそうにそう言うと、再びメモ書きに目を落とした。

cak209




「おっさん、あんた淡白だよな」

chevは笑った。

cak210


「普通なら喜んでも良さそうなネタなのによ。人相悪いくせにそういった事には慣れてそうだな」
「年の功ってやつか?」

「長生きしてれば色々あるさ」


cak211


「・・・なあ、今度俺に可愛い子紹介してくれよ」

「生きてたらな」

「約束だぜ」

Chevはカップをおっさんにかざし、ウインクをした。
希望はまだ捨ててないようだ。


cak212




関連記事

Newest