ゆるゆるOblivion

Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます

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いらない記憶

二人はさすがに寒さが身に堪えたのか、話もそこそこにして中に戻ることにした。

梯子を降り塔内へ戻ると、おっさんはずっと頭の片隅に留めておいた事を思い切ってHouseに切り出してみた。
彼はその話を聞き、興味を持ったのか快く承諾すると、その足で部屋でくつろいでいるMiaの元へと出向いた。


「ちょっといいか」

Miaの横に座る。
日記を書く筆を止め、彼女はHouseの方を向いた。

「どうかしたの?」

「過去の記憶がないそうだな」

出し抜けにそんなことを言われた。
彼女は面食らっていた様子だが、戸惑うこともなくすんなりそのことを認めた。


「そうだけど・・・・、なんで知ってるの?」

「奴から聞いた。」


彼女は驚いていた。
おっさんに話したことは無い筈だ。
おそらく、Modrynが口を滑らせたのだろう。

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「お前さんは自分の過去について知りたいとは思わないのか?」

「別に思わないけど・・・」


その返答を聞いて、彼は少し身を乗り出した。
彼女からの答えが、自分が彼女が言うであろうと前もって考えていた答えと真逆だったからだ。
これがHouseの好奇心をいいようにくすぐった。


「人間にとっての支えっていうのは、自分自身の過去に頼る傾向が強い。」
「お前さんにはその過去の記憶がない。何がお前の支えなんだ?どうして生きてられる?」

「どうしてって言われても・・・・」
「生きてるんだもん。仕方ないじゃない」


Houseは不思議そうに彼女を見つめていた。
若いくせに芯のしっかりした娘だなと思った。
とても興味深く、面白い人間だ。
彼女は彼の好奇心だけでなく、探究心までをもくすぐったようだ。



「俺なら作れるぞ、記憶を蘇らせる薬をな」


彼はMiaの反応を伺っていた。


「どうする?取り戻したいなら手を貸すぞ」



彼女はキョトンとした表情のまま身動きせずにいた。
Houseからそんなことを勧められるなんて。
普通の人なら頼みたい所だろうが、彼女は違った。

「・・・ごめんなさい。せっかくの申し出だけど、遠慮しておくわ」

「どうしてだ?記憶が戻るんだぞ?自分が本当は誰なのか、どんな人生を歩んできたのか興味ないのか?」

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「私が自分自身の存在に気付いた時、そこは暗い牢獄だったの」
「そんな所にいた人間がマトモな人生を歩んで来たと思う?」


彼女は少し悲しそうに笑っていた。


「私は違うと思う」

「だから、知りたくないと?」

「そう。きっとロクな人間じゃなかったのよ。」
「だから逆に記憶がない事を嬉しく思ってるの」

Miaは立ち上がった。

「今が一番大切なの」


本心だった。
自分に必要なのは過去じゃなくて、今なのだ。
現在の自分にはかけがえの無いものが僅かではあるが確かにある。
それを壊したくなかった。


「怖いのか」

ふいにHouseが質問を投げかけた。

「え?」
「・・・・そうね、怖いわ」

「そうか、お前さんの言い分はわかった。」
「気が変わったらいつでも言ってくれ。すぐにでも記憶を取り戻してやるよ」


彼は今までの前のめりの姿勢をあっさり覆すと、ベンチから立ち上がりふらりとどこかへ行ってしまった。

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あっけにとられた彼女は暫くHouseの影を追うように空間を見つめていた。
ふいに笑いがこみ上げてくる。


Houseはおっさんの友人だけあって、似たような空気をまとっているようだ。
不器用な優しさとでもいうのだろうか。
いい年こいた親父風情が彼等なりになんとかしようとしている姿に無性に親しみを感じ、思わず嬉しくなった。


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「意外にいい人じゃない」


そう独り言を呟くと、ふふっと声をあげて笑った。


-おわり-




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やっと終わりました。
この話を最初にアップしたのが去年の5月です。

うわ、丸一年もかかってる・・・orz

信じられないくらい長くなってしまいました。
というか、細かく区切りすぎました。
写真を使いすぎました。
たいした話でもないのに、なんでこんなことに・・・(汗)

でも、間に違うお話(バレンタインデー特別企画)を挟んだので、まあ・・・仕方ないか。
にしても、やっぱり長すぎる(涙)


これからはもう少しまとめて、ダラダラしないように書いていこうと思います。
そして、徐々に恋愛要素を盛り込んでいく予定です(本気か!?)

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ちなみに、実際のハウス先生はこんな人ではありません。
もっと知的で悪態のつきかたも天才的です(笑)
うちの先生はかなり普通の人になってると思います^^;

5月下旬にはシーズン5のBoxが出るので、今からとても楽しみです。

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