ゆるゆるOblivion

Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます

馴染みの店

~死者への祈り~ 1:「馴染みの店」



戦士ギルドで引き受けた野党退治の仕事を終えたMiaとAzazelは、imperialcityの酒場を訪れていた。

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2人きりで酒を飲みに来たのは久し振りだった。
大抵、戦士ギルドの仲間達が一緒だからだ。


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店内はいい感じに席が埋まっていた。

2人が空いている席につくと、店員がオーダーを取りにやってきた。

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「いらっしゃいませ」

この酒場にはまるで似つかわしくないほどの美しい女性がそこにはいた。

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色香漂うその佇まいにMiaは一瞬圧倒された。
自分は女性ではあるが、それでも思わず見惚れてしまったほどだ。

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「あら、お久し振りね。今日は彼女とデートかしら?」

「いや、仕事終わりに上司と飲みに来ただけだ。」
「暫く顔を見なかったから、やめたものだと思っていたよ」


ポカンと口を開けているMiaをよそに、おっさんと店員は親しげに言葉を交わしていた。
そして2人は軽くハグをすると、彼女がおっさんの頬にキスをした。
これがおそらく彼女の国の挨拶だということを理解するのにMiaは少し時間がかかった。
こういう様式の挨拶を見たのは初めてだからだ。
その光景を見て、今度は唖然とするMia。


「帰郷していたのよ。随分長い間帰っていなかったから」
「戻ってきたのはほんの数週間前。」

「そうだったのか。」
「・・・元気そうだな」


彼女の表情はとても嬉しそうに見えた。
おっさんの表情も朗らかになる。


「・・・ふふ、少しは気に掛けてくれるのね」


彼女は意味あり気に微笑んだ。


「注文は何になさいます?滅多に手に入らない極上の赤ワインがあるんだけど、やっぱりとりあえずビールかしら?」

「そうだな、やはりとりあえずはビールだろう。」
「君はどうする?」

呆然としているMiaに尋ねた。

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おっさんの声が届いてないのか、彼女は微動だにしない。

「おい、Mia、何を飲むんだ?ビールでいいのか?」

少し大きめの声で再度彼女に尋ねた。
ハっと我に返ると、慌てた様子で彼女は、うん、うん、と頷いた。

「ビール2つと、食事を頼む」

店員は注文を書き留めると、優雅な足取りでカウンターへ戻って行った。
Miaはその後姿が小さくなるまで視線で追い続けた。

「・・・明日は休みだ。特に用事もないし、気に病むことは何もない。」
「君がへべれけになっても、ちゃんと連れて帰ってやるから、心配せずに飲むといい。」
「だが、記憶を失くすまでは飲むなよ?」

「そんな所まで飲んだことないわよ」

「記憶を失くした本人には、自覚がないからな」

「私の場合はただ単に、睡魔に襲われてその後どうなったかわからないことがあったくらいよ」
「って、そんなことはどうでもいいの」

Miaは言葉を区切った。
そんな適当な話より大事な話があるのだ。
というか、つい今しがたできた。

「彼女は知り合いなの?随分親しげだったけど」

気になって仕様が無かった。

「ここは馴染みの店でね。彼女とも長い。船でこちらに渡ってきたという共通点があるんだよ」

彼女の名前はマリア・エレーナといい、おっさんと故郷を同じくするエルフだそうだ。
故郷が同じということで話が合い、それ以来の付き合いらしい。


「ふ~ん・・・・」


Miaの目には疑心暗鬼の色が濃く出ている。
先程の挨拶の仕方が、なんとなく彼女には普通でないように思えたからだ。
挨拶の仕方を見慣れてないから、というだけではなさそうな、何か他の意味も含んでいるような気がした。
特にマリア・エレーナの方に。

「チュウされて嬉しかった?」

おっさんは眉間にシワを寄せ、少し困った顔をした。

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「あれはただの挨拶だぞ?私の国では普通のことだ。」

「あら、私にはやったことないじゃない」

「こちらにはそんな習慣はないだろうが。そんなことしたら君はどう思う?
なんだこのエロジジイって思うだろ?」

「ちゃんと説明してくれれば、受け入れるわよ」

「説明が必要なら、やる必要もないだろう」


おっさんは、少しふて腐れて不満げに思っている事を彼女の表情から汲み取った。
苦笑してあきれたように彼女を見つめるが、同時に少し悪戯心も湧いた。

「なんだ、して欲しいのか?」

「ちっ、違うわよ!して欲しくなんかないったら!」

顔を赤らめ慌てて否定しながら、まるで振り払うかのように激しく両手を振った。



「・・・ただちょっと、素敵だったから・・・」ドギマギ
「彼女、綺麗な人ね・・・」


ため息混じりにそう呟いた。


「そうだな。美しい女性だ」


絹のように白く透き通る美しい肌、それを一際際立たせるような黒髪。
身体つきは痩せているというよりは、肉感的であり、曲線は女性特有の柔らかくもセクシャリティな色気を漂わせていた。

誰が見ても”いい女”だと口を揃えて言うだろう。

それくらい完璧だった。
しかも女性から見ても羨むほどに美しいのだ。
嫌味な感じも彼女からは一切感じ取れなかった。


Miaにとっては一つのあこがれだ。
自分にはないものをあの人はすべて持っている。
ほんの僅かな時間なのにそれを読み取れてしまった。
と同時に、敗北感が募ったのも確かだった。
比べること自体、間違っているのだが。


「あんな風に生まれてたら、もうちょっとマシな生活送れたかな~・・・」

「今の生活に不満なのか?」

「不満っていうか、もっと優雅に過ごせたかなって」
「もっと女性らしい、平和で平凡な暮らしとかさ・・・」


ドレスの一つも持ち合わせが無く、家事全般に不慣れな自分。
出来ることといえば、剣を振るって戦うことのみ。
女性らしい仕草や作法からは遠く離れた場所に彼女は身を置いていた。

時々それが嫌になるのだ。

ワンピースを着て談笑しながら買い物に行く婦人達の何気ない日常風景ですら、彼女には羨ましかったりする。
自分の中にそれは存在しない。
それが悲しくもあり、むなしくもあるのだ。


「別に今だって出来ることだろう。君が進んでしないだけなのでは?」


彼女は言葉に詰まった。
少し間をおいてから口を開く。

「・・・・どうしていいのか、やり方がわからないのよ・・・・」

過去の記憶もないので、本当に彼女には方法がわからないのだ。
普通の女友達もいないし、身近で参考にできるものがなにもない。
Eyjaさんは少し違うと思うし。

肩肘ついて塞ぎがちな目元を見て、おっさんは彼女の気持ちが少し分かったような気がした。


「少しずつ、試していけばいいんじゃないか?何事も、やってみなくてはわからないからな」

「そうね。で、彼女とは付き合ってたの?」

「は?」


不意打ちを喰らったおっさんが言葉を失くしている所へ、マリア・エレーナが食事を運んできた。
おっさんは少しドキッとし、身を後ろへ反らした。

「お待ちどうさま。ポークソテージンジャーソースにルッコラのサラダ、こちらは季節の野菜が入ったクリームスープ」

説明をしながらテーブルに皿を並べていく。
美味しそうな匂いと立ち上る湯気に、2人の食欲は大いにそそられた。

グラスビールが最後に置かれると彼女はにっこり微笑みながら「ごゆっくり」と一言残し、
他の客の相手をしにこの場を立ち去った。

2人は労をねぎらうように乾杯をすると、喉を潤した。
早速食事に手をつける。
どれもこれも味付けが絶妙で、Miaは感嘆の声をあげては口に運んでいた。

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「で、どうなの?」

「何が」


おっさんはポークソテーをナイフで切っている。
Miaが何を聞きたいのかわかっているが、わざと分からないふりをして時間を稼いだ。


「彼女と付き合ってたんでしょ?」

「何故、そう思う?」

「だって、おっさんの雰囲気がいつもと違うもの」

そう言いながらマッシュポテトを口に含んだ。
もぐもぐしながらおっさんの返事を待っている。
彼は意外そうな顔をしていた。

「いつもと違う?どう違う?」

彼にはその差異がわからなかった。
自分で気付かぬ間に、特別な対応でもしていたのだろうか?


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「なんか、優しい」

「いつもそうだ」

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「私には優しくないよ」

「君を居候させているのは優しいからじゃないのか?」

「違う、そういう意味じゃなくて。雰囲気が優しいの。壁がないっていうか、まろやかなのよ」

「まろやか・・・」

おっさんはその言葉を口にしながら笑っていた。


「綺麗な女性相手に、まろやかじゃない男なんていない」

「え、そういうことなの?結構タイプ?」

「そうじゃない男がいたらお目にかかりたいね」

「なんだ、そういうことか・・・」


彼女はがっかりしたようにうなだれた。
世の男性方が美人に弱いことは、一般常識として認知されていたはずだ。
おっさんも例外ではない。
それがMiaには少しショックだった。

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「そうだよね、綺麗な人にはみんな優しいのよね・・・」
「ね~?」

「なんだその棘のある言い方は」

「べっつに~」

「彼女を特別扱いした覚えはないぞ。皆にするのと同じように接している」

「基本的にあなたは女性には優しいのよね。私以外のね。」

「どうも君は誤解しているようだな。私は常に、君に対しても優しいぞ?」
「そう思われてないとは心外だ」


彼はビールをグイっとあおった。


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「たぶん優しさよりも、厳しさの方が100倍近くあるからじゃないかしら」

おっさんの口調は基本的にキツイ。
声質も鋼のように鋭く、さらに人相も悪いときている。
あまり親しくない人間が彼に軽く注意されただけで、震え上がって泣き出してしまうかもしれない。
それくらい迫力があるのだ。


「自業自得とは思わんのか?」

「思いません」

「厳しさも優しさの一つとは考えられないか?」

「考えられません」

キッパリ、ハッキリと言うMia。
おっさんは苦笑いをしながら鼻をこすった。


「君のほうが手厳しいな・・・」


これ以上言っても埒があかないと思い、彼は話題を変える事にした。


* * * * * * * * *


2人が食事を終え皿を下げられると、何故か頼んでもいないデザートが運ばれてきた。

「これは私からよ。お腹一杯かもしれないけど、美味しいから食べてみて。新作なの」

苺が沢山乗ったタルトケーキだ。
紅茶も一緒に用意され、まさに至れり尽くせりだった。

「わー、どうもありがとうございます」

Miaは嬉しそうに歓喜の声をあげていた。

「すまないな」

おっさんも申し訳なさそうにしてはいるが、表情はとても嬉しそうだった。
実は、彼は甘いものに目が無いのだ。

「新メニューを色々考えているんだけど、味見をしてくれる人がいないの。ごめんなさいね、毒見みたいなことさせちゃって」

「かまわんよ。君の手料理はどれもこれも美味い。」
「むしろありがたく思うよ」

「あら、そう言ってもらえると気が楽になるわ。」


マリア・エレーナは2人の顔を見て微笑んだ。

「また、いらして下さい。お1人でも、お2人でも、大勢でも大歓迎ですよ。」


-つづく-



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ようやくMia以外の女性が登場致しました(Eyjyaさんはおいといて)。
加齢臭が漂う面子ばかりなので、この辺で投下しておかないとイカンかなと(笑)

マリア・エレーナは”XEORC4”で作っております。
すべての女性には睫毛がついているので、それだけで美しく見えます。
ただ、「bFaceGenTexturing=0」にしないと肌色がおかしくなるそうです。
ですが、おっさんのことを考えて変更しておりません^^;

話の流れ上、一話ずつがかなり長いです。
読み辛くて申し訳ないです><


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