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ゆるゆるOblivion

Oblivion妄想RP日記です。渋親父率高いので、加齢臭漂ってます

掃討作戦

~死者への祈り~ 3:「掃討作戦」



ある日の早朝、小雨が降りしきる中、
Miaとおっさんは戦士ギルドのメンバー数名を連れて怪物の巣窟へと赴いた。

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依頼内容は怪物が住み着いたから退治してほしいという、ありきたりなものだったが、
実際は怪物とそれを召還した召還士達の根城であり、当初の予定よりも駆除は難しいものとなっていた。
しかも、罠が至る所に仕掛けてあり、神経を尖らせながら進まなければ、
戦う前に戦線離脱というお粗末な結果を招いてしまう危険性を孕んでいた。

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メンバーはある程度の腕前をもっていたが、それでも慎重に動かざるを得なかった。


なのに、指揮官であるMiaが勝手に追撃し、単独で奥へと姿を消してしまったのだ。


追いかけるにも彼女のようなとび抜けた身体能力を持つ者はいないので、
あっという間にはぐれてしまい、援護にすら向かえない。
Azazelはいかに彼女が強いかを十分承知してはいるが、独りきりでこの怪物の巣窟の奥へ行かせるわけにはいかないと思い、必死に皆をまとめながら慎重だが素早く後を追った。



Miaの姿を確認した時、すでにすべては終わっていた。


召還士の指導者は彼女の剣によって息絶えていた。
辺りには数人の仲間の死骸も転がっている。
Kvatchの英雄にしてみたら、こんな敵はものの数には入らないのかもしれない。

彼女は普段と変わらぬ表情で自分を追ってきた仲間達を見た。


「片付いたわよ。さあ、帰りましょう」


何事もなかったかのように、彼女は先だってこの場を後にした。

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戦士ギルドのメンバー達は拍子抜けしたような困惑した表情を浮かべながら、彼女の後に続いた。


だが、おっさんだけは暫くその場から動けなかった。

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転がっている死体を眺めながら、この作業を彼女が独りでやったのかと思うと、
何が正しいのかわからなくなってしまった。
大きく息をつくと、ゆっくりとした足取りで彼は出口に向かって歩き始めた。


彼女にはなんとしても、言わなければならないことがある。




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